レベル、人気の低下著しい国内男子ツアーの情けなさ…注目の前澤杯で女子プロの引き立て役に

国内男子ゴルフツアーの新規大会、「前澤杯 MAEZAWA CUP」(千葉・MZ GOLF CLUB=6652ヤード・パー70)が昨24日に開幕。初日の話題をかっさらったのは、2人の女子プロだった。

主催者推薦で男子大会初出場となった女子ツアー2勝の菅沼菜々(25)が、イーブンパーでホールアウト。男子ツアーにおける女子選手の最少スコア記録を更新し、同組で回った石川遼、片山晋呉の元賞金王コンビ以上の大歓声を浴びた。

その後、同じく主催者推薦の寺西飛香留(24)も70でフィニッシュ。今季、女子選手として初めて男子のツアープレーヤー資格を得た注目選手も快挙に続いたのだ。

もっとも、「菅沼の昨季のドライバー平均飛距離は237.08ヤードでランキング50位。女子ツアーでも飛ばない部類に入り、しかも彼女は持病の広場恐怖症を抱えている。この日のイーブンパーは立派ですが、今大会のコースは6652ヤードです。パー70とはいえ、男子大会としてはかなり短い。昨年の国内男子ツアーの平均ヤーデージは約7200ヤード。女子ツアーの前週大会、KKT杯バンテリンレディスが6565ヤードですから、距離的には女子選手でも戦えるのです。逆に言えば、そんなコースで菅沼、寺西以下のオーバーパーを打った男子プロが14人もいたのは情けない限りですよ」(ツアー関係者)。

新世代が台頭する女子ツアーとは対照的に、男子は選手のレベル、人気の低下が問題になっている。男子ツアーに売りが少ないから、菅沼や寺西を駆り出して話題を集めるしかないとも言える。そんな女子の引き立て役になっていては、男子ツアーの再興は厳しい。

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男子ツアーの「ダメっぷり」は大会前から話題を呼んでいた。主催者の前澤氏も堪りかね、憤りを見せたほどだった。いったい何が起きていたのか。男子ツアーの「時代錯誤ぶり」とは。

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