フジテレビの元取締役でキャスターの反町理氏が、社内でのセクハラおよびパワハラを隠蔽しようとした疑惑に関する録音記録が、第三者委員会によって公開されました。この件は、反町氏が2006年から2007年にかけて行ったとされる後輩女性社員に対するハラスメント行為に関するものです。録音記録では、フジテレビの役員が被害女性に対して口止めを試みる様子が明らかになっています。
第三者委員会の調査報告書によると、フジテレビの対応は不適切であり、ハラスメントの申告を行った女性社員に対する配慮が欠けていたとされています。特に、反町氏が昇進を続けることで、社内のハラスメント相談が無意味であると感じさせる結果を招いたと指摘されています。
具体的なハラスメントの内容としては、反町氏が女性社員に対し食事に誘い、その後の行動で業務上のメモの共有を怠ったり、業務に対する不当な指摘を行ったとされています。また、女性社員は反町氏からの接触を避けるようになった後、嫌がらせを受けたと述べています。このような行為は、職場環境を悪化させるセクハラおよびパワハラに該当するとされ、問題視されています。
2018年には、週刊文春の記事がこの問題を報じ、フジテレビの幹部が事実確認を行ったものの、依然として反町氏はキャスターとして番組に出演し続けました。この一連の対応は、社内でのハラスメント問題に対する意識の低さを浮き彫りにしており、被害者が感じた心理的負担は計り知れません。
フジテレビの組織文化やハラスメントへの対応が批判される中、今回の公開録音は、企業の透明性と責任が問われる重要な一歩となるでしょう。